しきりに騒ぐ恋心を詠んだ歌

万葉集の歌「このころの恋の繁けく夏草の 刈り払へども生ひ及くごとし」 近頃、わたしの恋心の激しいことといったら、いくら夏草を刈ってもすぐにまた生えてくるのと似てるなあ。  今頃の季節、夏草の成長は早く、河川敷や空き地など雑草に覆われています。万葉の時代から変わらないこの風景です。自分自身の恋心の激しさと、刈り取っても次から次へと生えてくる雑草に重ね合わせているのでしょうか。激しい恋心を勢いが良い夏草に形容した歌です。